中央揃えはシンメトリーでバランスがとれ、美しく整ったデザインも作れますが、効果的に使うのはかなり難しいです。
でもー、デザイン初心者の制作を見ると中央揃えの文字組を多用する人がけっこういます。
むむ…
ということで
難しい理由を書いていきますね。
NG 行頭がバラバラになってしまうので、そもそも読みにくい。
前回の“07:テキスト「行揃え」”に書いたのと同じですが、オレンジの線が文字を目で追ってるときの動きで、ピンクの線が次の行の頭に向かって目が移動してる動きです。
中央揃えは、次の行の開始位置がバラバラなので、次の行に移るときに、わずかに行頭を探すことになり、リズムよく読み進められなくなり、最悪行頭を見失うこともあります。基本的には長文には不向きです。
NG テキスト以外の他の要素とレイアウトしにくい。
左右両端揃え
比較用として一般的な組み方。
中央揃え
テキストブロックの形が不規則で整った縦のラインがないので、左右にレイアウトする際に不規則な余白があちこちにできたり、他の要素とあわせたまとまったブロックを作りにくい。
NG 左右両端揃えの中央揃えにしてると、改行とか最終行がきもちわるい。
左右両端揃えで組まれているように見えて、改行する度にセンターになってきもちわるい感じに。
NG 成り行きでの改行きもちわるい。
中央揃えで組んだ場合、成り行きで改行すると改行位置の入り方で言葉がおかしくなりわかりにくくなってしまう場合があります。
改行位置は自分でコントロールしておく必要があります。
OK 短いテキストなら有効!
タイトルとか見出しとか、短いテキストであれば中央揃えでもキレイにレイアウトできます。
NG でも、句読点が入るとセンターがずれるんで注意!
句読点が入る場合はちょっとズレてしまう場合があります。この例では2行目は右端に「。」があるので2行目全体が左にズレています。自分で調整しよう。
OK 厳かな雰囲気つくるのとかアリ!
「詩」とか「コース料理のメニュー」とか「何かの教え」とか、大胆に行間をあけて世界観をつくるような使い方があります。
広めに行間をとることで、行頭を見失いにくくなることと、ゆったりとした読み心地になります。
中央揃えは使っちゃダメ。
ということではないけど、安易に使うとレイアウト手こずります。
「とても難しいレイアウトに挑戦してるぜ!」と思いつつ使うと吉!
気をつけよう!