10:文字詰めで文字詰めの話をしましたけど、
じゃまくさくないっすか?
自動的にやってよ、AIとかで…
まあ、そうですよね。
気持ちよくわかる。
AIじゃないけど、ある程度できるよ
デザイン作業何でしてます?
今回は Adobe Illustrator を使ってるという前提での話ね。
Illustrator ではテキストの設定である程度の文字詰めができるようになっています。
その前にカーニングとトラッキングについてカンタンに
カーニング テキストを部分的に調整するよ ショートカットも覚えておこうな(option+←or→、option+command+←or→)
トラッキング(字送り) テキストをまとめて調整。右側が変わるよ
文字ツメ テキストをまとめて調整。左右両方が変わるよ
ということを前提にして、本題の「勝手に文字詰め機能」なんですけど、なんやかんやと設定できるようになってます。
カーニングの設定
トラッキングも文字ツメも数値の設定しかないけど「カーニング」には数値の他に「和文等幅」と「メトリクス」と「オプティカル」という設定も選択できるんよね。
で、まずは「和文等幅」やけど。これがいわゆる「ベタ打ち」ってやつで、仮想ボディで並べられた詰めがされてない状態でカーニング設定0と同じ。
これを基準としておいて…
メトリクス
フォント自体が詰め情報を持ってて自動的に詰めてくれる。フォントの方に詰めの情報が必要。
オプティカル
Illustratorとかのソフトの方で文字幅を判断して文字詰めをしてくれるよ。なので、フォントに文字幅の情報がなくてもなんとかしてくれるという設定。上の例ではどっちもちょっと詰まりすぎな印象。個人的にはあんまり使ったことない。
それから、プロポーショナルメトリクスってのもあって、OpenTypeフォントのみが使える設定。OpenTypeパネルの「プロポーショナルメトリクス」にチェックするとOpenTypeのフォントで設定されている文字幅の情報でいいかんじに文字詰めをしてくれます。
これでいいやー
まあ、ちょっとまって
こんなパターンもあるから見てみて。
メトリクスでもオプティカルでも特に「ショ」あたりに違和感ないです?
ちょっとバランスわるいなー
近い未来、オートマチックに処理できるんやろうけど、まだ2022年としては眼で見て最終的な調整した方がいいですね。
じゃまくさいぃー
まあ、そういうなよ。
縦組みの場合
タイトルとか見だしとかの場合はしっかり調整したいとことなんですけど、本文などの長文の場合は横組みのときと同じように詰めていくと妙な感じになっちゃいます。
上の例を見ると全体的に詰まってて窮屈な感じがしますし「人一倍」とか「あった」とか特に詰まりすぎでキモチワルイですね。
縦組みの本文は基本的にベタ打ちね。